「きのう、平和の夢を見た」
現在、福岡で開かれているアジアフォーカス・福岡映画祭で、ベトナムの映画『きのう、平和の夢を見た』(原題「Dung dot(燃やしてはいけない)」)が、「福岡観客賞」に選ばれたそうです。
監督は、ベトナム映画界の大御所ダン・ニャット・ミン。
映画の内容は、映画祭の公式サイトによると次の通りです。
2005年の春、ハノイに住む年老いた母親のもとへ、1冊の日記が届けられる。1968年から2年間、国家解放戦線の戦地病院で働いていた若い女医が、死の直前まで書き綴ったノートだった。その古い日記は、ベトナム戦争に従軍したアメリカ人将校が戦地で見つけ、35年間保管していたもの。ベトナムで出版され、国中にセンセーションを巻き起こす。
この話、ベトナムに関心のある方なら、聞いたことがあるかもしれません。
4年ほど前に、ベトナムで空前のベストセラーとなった、「ダン・トゥイ・チャムの日記」です。
私もサイゴンの書店で買ったのですが、やはり原文は難しくて、ごく一部しか読めませんでした。昨年8月に、経済界という出版社から日本語訳が出ました(『トゥイーの日記』高橋和泉訳)。暇なときに、日本語訳と原文を比べながら読んだりしています。
いつか映画化されるだろうと思っていましたが、もう映画になっていたのですね。
題材は戦争なわけですが、ダン・ニャット・ミン監督の映画なら、心に沁みる素敵な作品になっているに違いありません。
福岡で多くの観客から支持されたのなら、おそらく日本各地で公開されると思います。
ぜひ、桜坂劇場でも上映してほしいものです。