ベトナムから、2011年のアレン・ネルソン奨学金支給式の報告が届きました。
昨年の第1回支給式には私も参加しましたが、今回は現地に行くことはできませんでした。
ドンズー日本語学校ダナン校の方々が支給式に参加して、子どもたちにお金を渡してくれました。
今回の支給式は、1月25日に、クアンナム省タムキー市の公会堂で行われました。
タムキー市は、1966年から翌年にかけてアレン・ネルソンさんが米海兵隊員として駐留していた場所です。
今回の奨学金は、タムキー市の近郊に住む小学生120名に、それぞれ50万ドン(約2200円)が配られました。
ホーチミン市の銀行には、200万円余りのお金がアレン・ネルソン基金として預けられていて、青葉奨学会の管理のもと、その利子が奨学金として活用されています。
タムキー市の学習奨励会には、就学支援を必要としている生徒たちの名簿があり、優先度の高いほうから120名の小学生が選ばれた、ということです。
奨学金の配布にあたって、ドンズー・ダナン校のタン先生が、アレン・ネルソンさんのことや、奨学金発足にいたるいきさつについて説明してくれました。
奨学金の配布などを手伝って下さったスタッフの皆さんです。ドンズー・ダナン校の皆さんは、学校の運営で忙しい中、多くの時間を割いて奨学金の準備や配布をしてくれました。
今回もアレンさんの本のベトナム語版を配ってもらうつもりでいたのですが、支給式までに送ることができず、本は配布できませんでした。
できれば、これからでも奨学生たちに配れるように手配したいと思います。
昨年支給式に参加したさい、私たちは会場で1人の子どもにお願いして、家を訪ねさせてもらいました。
タムキー市近郊のつつましい農家で、大きな台風被害の後ということもあって、生活はかなり厳しそうでした。
学習奨励会の方々は、奨学生の選考を良心的にやって下さっている、という印象を持ちました。
今年も、基本的に同じような家庭状況の子どもたちが選ばれていると思います。
来年以降も、利子を活用して奨学金の支給が続けられる予定です。
私の印象では、お金は有効に活用されていると感じていますが、現在のやり方では、相手の顔が見えにくいという問題があると思います。
アレン・ネルソンさんの名前をつけた奨学金ですので、アレンさんの友人や支援者の方々と、奨学金の対象となる子どもたちや地域の方々が、何らかの継続的なつながりを持てるような方法を工夫できないか、と思っています。
クアンナム省の山間部のいくつかの村に対象を絞って、継続的に支援をするような形ができないか、または、施設の子どもたちへの奨学金支援はどうなのか、などを考えています。
いずれにしても、ベトナム側の意向や事情がとても大切なので、私たちが勝手に決めることはできません。
もし可能であれば、近いうちに一度ダナンとクアンナムを訪ねて、これからの進め方について現地の方々と話し合ってみたいと思っています。
ご意見などありましたら、お寄せいただけると幸いです。