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2011年01月15日

念願のベトナム旅行

会員の方に寄せていただいたベトナム里子訪問の報告。
2回目は、ベトナム初体験の古見美智子さんです。


2010年11月4日、念願だったベトナム旅行の、いよいよ出発の日。
国内旅行と違って、なにか緊張しています。
初めて里子のキム・ガンちゃんに会うのはとても楽しみですが、ベトナムのことを何も勉強しないままで行っていいのだろうかと不安がよぎります。

沖縄から台北経由でホーチミン市までは半日の行程。
夕方ホーチミン市に着き、タクシーから眺める光景に度肝を抜かれました。

噂には聞いていましたが、バイク、バイク、バイクの群れ。
車、車、車、その中で、徒歩で道を渡っている人もいる……思わず顔をしかめてしまいそう。
車内から見ている自分のほうがひかれてしまいそうな気がして、どきどき胸が高鳴っている…。
あ~、ベトナムに来ているんだと、実感しました。

2日目は、朝、地元の人が行くというタンディン市場を見学したあと、ドンズー日本語学校でホーエ先生に会い、いろいろ話を聞かせていただきました。
仲宗根さんの元里子のヤンくんも来てくれて、仲宗根さんと初めての対面、近況報告をしてくれました。
大学生になっているとのことですが、とても素直そうな好青年でした。

ヤンくんと青葉奨学会スタッフのスアンさんを交え、バスに乗って市内の食堂に昼食をとりにいきました。
いったんホテルに戻り休憩した後、中心街の国営デパートなどで買い物。
お金(ドン)の単位があまりに大きすぎて、買い物をするたびにどぎまぎしている自分が情けなくなりました。

夜は、水上人形劇の観劇。意味はよくわからないものの、不思議で楽しい時間でした。
夕食は、村田さんの友人のフオンさんを交えて、きのこ鍋に舌鼓をうちました。

3日目は、いよいよ里子に会う日。
車とフェリーを乗り継いでカンザーのビンカン村へ。

里子のガンちゃんは小学6年生かと思っていたら、今年9月に中学生になったとのこと(小学校が5年間で、中学校が4年間だそうです)。
最初、履歴票の写真で見覚えのある顔がいるので、近寄って握手をしようとしましたが、腕を組んだまま立っていて、ニコリともしないので、私は拒否されたと思い言葉が出ませんでした。
あとでわかったことですが、ベトナムでは腕を組むのは目上の人への正式な挨拶の形だと聞いて、ほっとしました。
笑顔がないのは、とても緊張しているから…とのこと。
文化の違い、言葉の違いを痛感し、勉強不足を反省しました。

ガンちゃんが住んでいるところは、おじいさんの家だということで、コンクリート造りのしっかりした家に見えました。
11月6日はおばあさんの命日とのことで、ガンちゃんのお母さんのきょうだいも集まっていました。
お母さんは33歳で、ホーチミン市のフーニュアン区というところ(ドンズー日本語学校の近く)の大衆食堂に住み込みで働いていて、月に1回程度家に帰ってくる、とのことで、ガンちゃんは、ふだんはおじいさん、おばさんと一緒に暮らしている、ということでした。

ガンちゃんの下半身がとてもがっちりしている、と思ったら、彼女はスポーツウーマンで、1500メートル走ではホーチミン市で1位になり、走り幅跳びでも3位だったとのことです。
好きな学科は数学で、将来はファッションデザイナーになりたいと恥ずかしそうに話していました。
これからも、自分にできる援助は、ぜひ続けたいと改めて感じました。

ガンちゃんのお母さんは、住み込みで働いていても収入は日本円にすると月3000円程度しかなく、生活はとても苦しい様子でした。
おじいさんの家は、つくりはしっかりしていますが、家具等はほとんどなく、狭い部屋でした。
私の勉強不足もあり、まったく言葉が通じないというのは、もどかしいものです。

念願のベトナム旅行

次に、ロンホア村に行って城間さんの里子のタイちゃんに会い、ホテルに戻りました。
夜はサイゴン川のディナークルーズを楽しんだのですが、昼間に目にしたガンちゃん、タイちゃんの厳しい暮らしを思うと、心の片隅が暗くなりました。
クルースの最後のほうで、石で作られたダンダーという民族楽器の演奏があり、村田さんが目を輝かせて聞き入っていました。

今回の旅は、日程的には短かったのですが、とても充実していて、楽しく有意義な旅でした。
またぜひ、2~3年後にはガンちゃんに会いに行きたいと思います。
その時には、もう女の子らしく変身しているのかも知れませんネ。楽しみです。

村田さん、城間さん、こんな機会を作って下さり、本当にありがとうございました。



Posted by クアン at 21:45│Comments(0)
 
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