
2009年07月08日
マクナマラ氏のこと
ベトナム戦争当時のアメリカの国防長官、ロバート・マクナマラ氏が亡くなったそうです。
琉球新報にも、小さな記事が出ていました。
ベトナム戦争が「マクナマラの戦争」と呼ばれていたことなど、私はずいぶんあとになってから知りました。
のちに「アメリカのベトナム政策は誤りだった」と認めて、米国のさまざまな立場の人たちから批判されている、ということも、チラッと耳にしていた程度でした。
でも、マクナマラ氏がベトナム側のかつての当事者(外交や軍事のリーダーたち)に対話を呼びかけ、「我々はなぜ戦争をしたのか」を徹底的に討論した、というのは驚きでした。
この対話は1998年にNHKの特集番組でも放送され、本にもまとめられました(東大作「我々はなぜ戦争をしたのか」岩波書店)。
マクナマラ氏の傲慢な発言がベトナム側の参加者を激怒させる場面などもあったようですが、双方粘り強く対話を重ねていきました。
小さなボタンのかけ違いが、戦争の拡大を防ぐ可能性を塞ぎ、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまったことが、少しずつ明らかになっていきました。
戦争のかつての当事者同士が、のちにこのような率直な対話を行ったというのは、稀有な例なのではないでしょうか。
ベトナム戦争で300万人以上の人たちが亡くなったこと、いまも膨大な数の人たちが後遺症で苦しんでいることを考えると、マクナマラ氏の訃報を聞いて、素直に「ご冥福をお祈りします」という気持ちにはなれません。
でもマクナマラ氏が呼びかけた、かつての敵との対話は、本当に貴重な試みだったと思います。
琉球新報にも、小さな記事が出ていました。
ベトナム戦争が「マクナマラの戦争」と呼ばれていたことなど、私はずいぶんあとになってから知りました。
のちに「アメリカのベトナム政策は誤りだった」と認めて、米国のさまざまな立場の人たちから批判されている、ということも、チラッと耳にしていた程度でした。
でも、マクナマラ氏がベトナム側のかつての当事者(外交や軍事のリーダーたち)に対話を呼びかけ、「我々はなぜ戦争をしたのか」を徹底的に討論した、というのは驚きでした。
この対話は1998年にNHKの特集番組でも放送され、本にもまとめられました(東大作「我々はなぜ戦争をしたのか」岩波書店)。
マクナマラ氏の傲慢な発言がベトナム側の参加者を激怒させる場面などもあったようですが、双方粘り強く対話を重ねていきました。
小さなボタンのかけ違いが、戦争の拡大を防ぐ可能性を塞ぎ、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまったことが、少しずつ明らかになっていきました。
戦争のかつての当事者同士が、のちにこのような率直な対話を行ったというのは、稀有な例なのではないでしょうか。
ベトナム戦争で300万人以上の人たちが亡くなったこと、いまも膨大な数の人たちが後遺症で苦しんでいることを考えると、マクナマラ氏の訃報を聞いて、素直に「ご冥福をお祈りします」という気持ちにはなれません。
でもマクナマラ氏が呼びかけた、かつての敵との対話は、本当に貴重な試みだったと思います。
Posted by クアン at 00:13│Comments(0)