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2010年03月22日

与那国のパクチー

パクチー(コリアンダー)が美味しい季節です。
例年、私もプランターで栽培して、採って食べるのですが、今年はバタバタしているうちに忘れてしまいました。
その代わり、最近、ジャスコの生産者直売コーナーに出ているのを見つけました。見かけるたびに、つい買ってしまいます。

パクチーを最初に食べたのは、20年ほど前、与那国島にキビ刈りに行ったときのことです。
漁業の島なので、カジキなどの刺身を毎日のように食べさせてもらっていたのですが、驚いたのは、島の人たちが、奇妙な臭いのする草を刺身のつまとしてパクパク食べていることでした。
私も勧められたのですが、どうも独特の臭いに抵抗を感じて、最後まで食べることができませんでした。

その奇妙な草のことはしばらく忘れていたのですが、それから3年ほど経って、思いがけずマニラの中華料理店で再会しました。
「与那国の味だ…」と懐かしく思い出し、不思議なことに何の抵抗もなく食べることができました。
そのとき、一緒にいたYさんが、これがコリアンダー(パクチー)という草であり、中国や東南アジアで広く食べられているということを教えてくれました。

その後、毎年のようにベトナムに行くことになりましたが、パクチーが出てくるたびに幸せな気持ちになります。
ベトナム語ではパクチーは「ngo(ゴ)」とか「mui(ムイ)」とかいい、さまざまな料理に使われています。パクチーと出会うたびに幸せを感じる私は、ベトナムに行くとほぼ毎日幸せを味わうことになります。

最近、ふと与那国のことを思い出し、刺身とパクチーを買ってきて一緒に食べてみました。美味しい!
「これが美味いんだよ」と嬉しそうに話してくれた島の人たちを、久しぶりに思い出しました。

それにしても、なぜ与那国の人たちは、あれほどパクチーを好んで食べるのでしょうか。
おそらく、刺身のつまとしてパクチーを常食する地域は、日本では与那国島だけかもしれません。

戦後間もない頃、与那国島は台湾との密貿易で大変な賑わいだったと聞きました。
台湾の人たちとの関わりの中で、パクチーを食べる習慣も与那国に伝わり、島の人たちが好んで食べるようになったのでしょう。
国境の島ならではの、面白い食文化だと思います。



Posted by クアン at 21:15│Comments(2)
この記事へのコメント
与那国とパクチーの話は私も聞いたことあります。
現地へ行って、体験してみたいなー。


とつぜん失礼しました。
通りすがりのパクチー狂です。
Posted by Kyo paxi at 2010年03月24日 09:00
コメントありがとうございます。
東京にパクチーハウスがあるんですね!
ぜひ近いうちに立ち寄らせていただきます。
Posted by クアンクアン at 2010年04月01日 22:51
 
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