2011年08月04日
謎の唐辛子
トムヤムクンに麻婆豆腐、キムチやさまざまなカレーなど、アジアは辛い料理の宝庫だと思います。
その中で、ベトナム料理にはあまり辛いというイメージがありません。
ベトナムの代表的な辛い料理といえば、あまりたくさんは思い浮かびませんが、ブンボーフエあたりでしょうか。
牛肉や香草をのせた辛口のうどんで、私も大好きな食べ物です。
ただ、ブンボーフエなどとは比較にならない、恐ろしい辛さに、何度か遭遇したことがあります。
それは、バインミーティット。フランスパンにレバーペーストをぬり、なますやハムなどをはさみ、香草やヌオックマムをかけて食べる、ベトナム風のサンドウィッチです。
これが、格別に美味しいのです(お店によって、美味しさに差はありますが…)。
フランスが持ち込んだパンを使ってベトナム人が作り上げた、大傑作といえるでしょう。
このバインミーティット、普通は辛い料理とは考えられていないのですが、かなり厚めに輪切りされた生唐辛子が、何切れか入っていることがあります。
これをまともに口に入れてしまうと、「辛い」どころか、口の中全体がしびれて、しばしもだえ苦しむことになります。
あの絶妙な味わいのバインミーティットの中に、すべてをぶち壊してしまうようなデンジャラスなものを、どうして忍び込ませるのか、なんとも不思議でした。
唐辛子をもっと細かく刻んで、適度な辛味を加えるようにしたら、ずっと食べやすいと思うのですが…。
ベトナム人は、みんなこれを好んで食するのでしょうか。
あるとき、ベトナム人の知人がバインミーティットを買うのを見ていたら、「唐辛子は入れないで」と注文していました。
聞いてみると、ベトナム人でもバインミーティットの唐辛子は食べられない人が結構いる、ということでした。
やっぱりそうなんだ…。その後、私もバインミーティットを買う際には、唐辛子抜きを注文することにしました。
とはいえ、多数派のベトナム人は、唐辛子の入ったデンジャラスなバインミーティットを好んでいるのも事実なわけです。
先日、栄町市場にある「真南蛮・さんぴん食堂」で、「コーレーグスの来し方・行く末」と題した、唐辛子についての勉強会(?)がありました。
台湾、フィリピン、ミャンマー、ネパールの人たちが、それぞれの地域の唐辛子を使った食べ物について、話してくれました。
そのお話しのあと、ミャンマー人女性のチョチョカイさんが、激辛の島唐辛子を、ご飯と一緒に顔色も変えずに一個まるごと食べてしまうのを見ました。
私も試しに、ほんの小さなひとつまみを口に入れてみたのですが、その瞬間、激痛に襲われました。
その痛みは口の中だけでなく、鼻の下や目、おでこにまで広がり、30分近く、のたうちまわりました。
こんなものを、どうして平気で食べられるのか。チョチョカイさんによると「食べ方のコツがある」のだそうです。
なるほど、舌には辛味に敏感な場所と、そうでない場所があるわけです。
そうはいっても、これほどデンジャラスなものを平然と食べられるのは、やっぱり私の理解を超えています。
唐辛子という強烈なものを少量用いることで、料理の風味はとても豊かになります。でも、とても「少量」とは言いがたい量の唐辛子を、好んで食べる人たちもいるわけです。
やはり、強烈な刺激を楽しんでいるのでしょうか。
バインミーティットに生唐辛子を入れて楽しんでいるベトナム人も、たぶん同じ感覚なのでしょう。
まあインドに近いミャンマーの場合、おそらく辛い料理がたくさんあって、小さな頃から辛味に親しんでいるのかもしれません。
しかし、ベトナムの人たちの場合、日頃は辛い料理にそれほど馴染んでいるとも思えないのですが…。
バインミーティットの唐辛子、やっぱり私には謎です。
その中で、ベトナム料理にはあまり辛いというイメージがありません。
ベトナムの代表的な辛い料理といえば、あまりたくさんは思い浮かびませんが、ブンボーフエあたりでしょうか。
牛肉や香草をのせた辛口のうどんで、私も大好きな食べ物です。
ただ、ブンボーフエなどとは比較にならない、恐ろしい辛さに、何度か遭遇したことがあります。
それは、バインミーティット。フランスパンにレバーペーストをぬり、なますやハムなどをはさみ、香草やヌオックマムをかけて食べる、ベトナム風のサンドウィッチです。
これが、格別に美味しいのです(お店によって、美味しさに差はありますが…)。
フランスが持ち込んだパンを使ってベトナム人が作り上げた、大傑作といえるでしょう。
このバインミーティット、普通は辛い料理とは考えられていないのですが、かなり厚めに輪切りされた生唐辛子が、何切れか入っていることがあります。
これをまともに口に入れてしまうと、「辛い」どころか、口の中全体がしびれて、しばしもだえ苦しむことになります。
あの絶妙な味わいのバインミーティットの中に、すべてをぶち壊してしまうようなデンジャラスなものを、どうして忍び込ませるのか、なんとも不思議でした。
唐辛子をもっと細かく刻んで、適度な辛味を加えるようにしたら、ずっと食べやすいと思うのですが…。
ベトナム人は、みんなこれを好んで食するのでしょうか。
あるとき、ベトナム人の知人がバインミーティットを買うのを見ていたら、「唐辛子は入れないで」と注文していました。
聞いてみると、ベトナム人でもバインミーティットの唐辛子は食べられない人が結構いる、ということでした。
やっぱりそうなんだ…。その後、私もバインミーティットを買う際には、唐辛子抜きを注文することにしました。
とはいえ、多数派のベトナム人は、唐辛子の入ったデンジャラスなバインミーティットを好んでいるのも事実なわけです。
先日、栄町市場にある「真南蛮・さんぴん食堂」で、「コーレーグスの来し方・行く末」と題した、唐辛子についての勉強会(?)がありました。
台湾、フィリピン、ミャンマー、ネパールの人たちが、それぞれの地域の唐辛子を使った食べ物について、話してくれました。
そのお話しのあと、ミャンマー人女性のチョチョカイさんが、激辛の島唐辛子を、ご飯と一緒に顔色も変えずに一個まるごと食べてしまうのを見ました。
私も試しに、ほんの小さなひとつまみを口に入れてみたのですが、その瞬間、激痛に襲われました。
その痛みは口の中だけでなく、鼻の下や目、おでこにまで広がり、30分近く、のたうちまわりました。
こんなものを、どうして平気で食べられるのか。チョチョカイさんによると「食べ方のコツがある」のだそうです。
なるほど、舌には辛味に敏感な場所と、そうでない場所があるわけです。
そうはいっても、これほどデンジャラスなものを平然と食べられるのは、やっぱり私の理解を超えています。
唐辛子という強烈なものを少量用いることで、料理の風味はとても豊かになります。でも、とても「少量」とは言いがたい量の唐辛子を、好んで食べる人たちもいるわけです。
やはり、強烈な刺激を楽しんでいるのでしょうか。
バインミーティットに生唐辛子を入れて楽しんでいるベトナム人も、たぶん同じ感覚なのでしょう。
まあインドに近いミャンマーの場合、おそらく辛い料理がたくさんあって、小さな頃から辛味に親しんでいるのかもしれません。
しかし、ベトナムの人たちの場合、日頃は辛い料理にそれほど馴染んでいるとも思えないのですが…。
バインミーティットの唐辛子、やっぱり私には謎です。
Posted by クアン at 20:52│Comments(0)
│ベトナムの文化