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2009年12月23日

冊封使が見た中秋宴

20日の日曜日、国立劇場おきなわで行われた琉舞かなの会の高嶺久枝さんの公演を見てきました。
私は琉舞にはまったくの素人ですが、とても楽しめました。とくに創作舞踊の「アッチャメー」に感動しました。

第2部は「冊封使 徐葆光が見た中秋宴」というテーマで、御座楽(うざがく)をバックにした舞踊が繰り広げられました。
1719年に冊封使の徐葆光が書き記した「中山伝信録」をもとに、さまざまな資料も参照しながら、300年近くも前の「中秋宴」を復元したということです。
いわゆる琉舞とはかなり異質の舞台なので、ちょっと戸惑いも感じられましたが、二頭の獅子舞が登場する「毬舞」には、大いに沸いていました。これだけの貴重な舞台を復元し、観客を楽しませる技量と情熱に、圧倒されました。

ベトナムにも、「ニャーニャック」という宮廷音楽があります。漢字で表記すれば「雅楽」になります。
今年2月には、同じ国立劇場で「ニャーニャックと御座楽の競演」がありました。
ベトナムのニャーニャックも長い間途絶えており、ようやく復元の試みが始められた段階なので、技量の面ではまだまだ不十分、という指摘も聞きました。これからの発展を、長い目で期待したいと思います。

ベトナムの宮廷でも、冊封使を迎えた宴が、数多く行われていたはずです。いつか、ベトナムでも、実演家や研究者の手で、中秋宴の再現が行われるかも知れません。

私はまだまだ勉強不足なのですが、ニャーニャックには楽譜も残っているようです。これは沖縄の工工四と同じように、漢字で表記されています。
ニャーニャックと御座楽の交流を通して、さまざまな可能性が開けていくのでは、と思います。


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